アスカラール

その後ろ姿を見送ると、
「俺の予想通りだった」

成孔が言った。

「えっ?」

美都が成孔の方に視線を向けると、
「美都に似合うと思ってそのドレスを選んだんだけど、予想以上に似合ってる」

成孔がフフッと笑った。

彼に褒められて、美都の心臓がドキッ…と鳴った。

(重症だ…)

それほどまで、自分は成孔に恋をしているのだと思った。

「な、成孔さんもよく似合っています…。

眼鏡もかけていなくて…一瞬、誰なのかと思ってしまいました」

美都は言った。

「えっ、そう?

それは嬉しいな」

成孔は笑いながら言った後で、美都に手を差し出した。

「行こうか?」

そう言った成孔に、
「はい」

美都は返事をすると、自分の手を彼の手のうえに重ねた。