アスカラール

「では、出発してください」

真生が運転手に向かってそう言ったら、車が発車した。

一体、どこへと向かっているのだろうか…?

美都は窓の外の移り変わる景色に視線を向けた。

「あまりしゃべらないんですね」

真生が話しかけてきたので、美都は彼女に視線を向けた。

「えっと…」

いきなり話しかけられた美都は何を返事すればいいのかよくわからなかった。

「別に緊張なさらなくても、ちゃんと有栖川の元へ届けますから大丈夫ですよ。

その前に寄り道するところはありますが」

「は、はあ…」

(寄り道って、本当に私はどこへ連れて行かれるんだ!?)

真生の返事に美都は戸惑うことしかできなかった。

そう思っていたら、車が停車した。