そして、なんとなく訪れてしまったクリスマス。


クリスマスまでにはちゃんと、蹴りをつけようと思っていたけど、まさかの事態に何も動くことができなかった。


翔平とのことも曖昧にしたままでいた。


いつもの部活の帰り道。


茉里奈と歩く。


「はぁ、何でこんなにもうまくいかないんだろう。」


深いため息をつきながら言う私。


「ため息つくと、幸せ逃げるよ。」


「はーい。でも、私が1番ショックだったのは蓮太が沙織と電話してたことだな。」


「電話してたとはね…。でも、沙織は蓮太のこと好きじゃないってわかってよかったじゃん?」


そう言って励ましてくれる茉里奈。


「翔平も遊びに誘ってくれるけど、いつも蓮太と比べちゃって、私はやっぱり蓮太が好きみたい。」


正直な気持ちを伝える。


「その言葉が聞けて良かったよ。だから、頑張って。」