沙織は嘘をついていたということなのだろうか。
私はもう訳がわからず、一旦考えるのをやめようと思った。
それからは本当のことを沙織に聞けるわけもなく、時間だけが過ぎていった。
気づけばもう12月に入っていた。
寒さが身に染みてくる。
蓮太のことははっきりしないまま今日まで来てしまった。
そんなある日、珍しい人から、誘いのLIENが来ていた。
それは翔平。
実はずっと今までLIENは続いていて、何回か遊びに誘われてはいたが、遠ざけたままでいた。
そんなとき、急にクリスマスの予定を聞かれ『クリスマスに遊ばない?』と言われたのだ。
クリスマスはあいにく部活があるため『部活があるから。』と言ったら、『部活が終わったあと!』となんとも積極的な様子だった。
蓮太のことがあって、今は考えられないと思っていた。
私が気になっているのは蓮太だから。

