「はぁー。なんか、やる気起きないし、先輩たちが引退したの実感湧かないんだよな〜。」
そう言ってマットに寝っ転がる沙織。
もう先輩たちが引退して1週間が経つが、全く慣れない。
急に人数が減り、活気も少し無くなっている。
その思いはみんなも同じようで、沙織と同じように寝っ転がっている人も何人かいる。
「まぁ、たしかに。あと、ちょっとしたら戻ってくるような気がしちゃうよね。」
なんて、話していると、今日の部活が始まった。
あのあと、蓮太とは特に何もなく、沙織が撮ってくれた写真を送ったぐらいだ。
このままうじうじしてたら、蓮太と写真なんて撮れなかったかもしれないから、沙織には感謝している。
なんだかんだ言って破天荒な沙織の行動が助けになっていた。