「じゃあ、撮るよ〜!」


はぁ、なんだ。そういうことか。


沙織は私と蓮太に写真を撮らせようとしてたのか。


「よし、OK!あとで送るね!」


そう言い残して、またどこかへ行ってしまった。


もう本当にやることが読めないな…。


そして、取り残された私たち2人。


「なんか、ごめんね。」


呆れたように言うと


「そういうやつだもんな。まぁちょうど良かったよ、写真撮れたし。」


「え?」


どういう意味か聞こうとしたが、


「演技お疲れ。」という蓮太の声に遮られた。


そして、蓮太もどこかへ行ってしまった。


またまた残された私は1人、パニックを起こしながらも、教室に戻った。


「あ、由衣!おかえり〜。よかったね。」


笑いながら言う香織は全て知っていたようだ。


「もうすぐ終わりだから片付けるって。」


すると、放送が入り、文化祭終了の知らせが流れた。