「実は花火断られてから、俺の方も冷めちゃって、もう全然連絡とってないんだよ。」
「え!そうなの?なーんだ、他に好きな人いないの?」
内心、とても嬉しかった。
「なんでそんなこと聞くんだよ。今は好きな人いないかな。」
「そうなんだ…。」
気になる人がいないってだけで、私にもまだ可能性はあるよね…?
「そういう由衣こそ、渡部と花火行くんじゃねーの?」
その話題今一番きついんだよな…。
「あー、なくなった。花火は行かないことになったの。」
「え?どうせ、お前が愛想尽かされたんだろ?」
少し笑いを込めて言ってくる。
「そんなわけないでしょ?私が断ったの!」
意地を張って思わず、本当のことを言ってしまった。
蓮太には私から断ったって言わないつもりだったのに…。
あぁ、やってしまった。

