幽霊でも見たかのような顔で言ってきた。
「昨日夜中まで電話しちゃってさ…」
と、昨日あったことを全部話した。
あいにく、話している時に誰も着替えに来なかったからよかった。
そして、全部聞き終えた茉里奈が言った。
「え?由衣は翔平が好きなんじゃないの…?」
茉里奈の疑問に対して、私は何も答えられなかった。
なぜなら、自分でもはっきりしていなかったから。
「わからないの。翔平のこと、最近避けるようになっちゃったし、蓮太と話すのが楽しくて…。」
と正直な今の気持ちを伝える。
そんな私の様子に「そっか…。」と茉里奈も少し悩んでいるようだった。
それからの部活も学校生活もなかなか身が入らなかった。
何日か経っても、自分の中で整理がつかず、自分の気持ちをはっきりすることができなかった。

