「いやいや!もともと気になってたってたとかそれはない!もとの私なんかこれっぽっちも好かれる要素ないもん!」
前にジロにも散々言われたもんね。
『お前は女子力の欠片もない』ってね。
あ。思い出しただけで腹立ってきた。
思わずジロをキッと睨みつけると「何だよ?」と首を傾げられた。
「美恋ちゃんは、本当わかってないよなぁ……」
「苦労するね。高峰くん」
「察してくれてありがとう。宍戸さん」
何だ何だ二人して。
わかってないとか、苦労するとか聞き捨てならないぞ。
コーラが入った容器のストローに、とがらせた口をつけチビチビとすする。
「まぁ、何はともあれ、これで恋活の第2ミッションはクリアだな。つっても、これからも自分磨きは怠るなよ?」
「わ、わかってるよ!」
一応私も女の子なわけだし。
これを機に、少しくらいは女の子らしくなろうって思ってるし。
恋うんぬんは置いておいて、自分のためにね!
少なくともリップくらいは毎日ポケットに入れておくつもりなんだから。
「んで、次のミッションなんだけど……」
「え!?まだやるの!?」
「当たり前だろ!これは恋活だぞ!お前が恋するまでがミッションだ」
「えぇ〜〜!」



