恋ってやつを教えてやるよ。


え?何でかって?


それは……。


「それではこれから、人生最大のモテ期がやってきた、美恋の恋活会議を始める」



ハンバーガー片手にドヤ顔を決めるジロに、今日一番の溜息がこぼれてくる私。



こうなるとは思ってたけどさ……。



「どうだ美恋。モテる女になった感想は」



ポテトをマイク代わりにするのやめれ!



「何がどうしてこうなってるんだか、さっぱりわからない」



私が正直な感想を口にすると、ドヤ顔をやめたジロが不満げに眉をひそめた。



「何がわからないんだ。何が」


「だってさ?ちょっと見た目が変わっただけで、普通モテ始めたりする?私なんかを好きになる人の気が知れないよ」



私だよ?


どんなに見た目が変わっても中身は私だよ?


告白とか、ちゃんと中身を知ってからした方がいいと思うんだけど。



そんな私の気持ちを察したのか、高峰くんがコーヒーをすすりながらこちらに視線を向けた。



「告白してきた子達、別に美恋ちゃんの見た目だけに惹かれたわけじゃないと思うよ?もともと美恋ちゃんのこと気になってて、美恋ちゃんがさらに可愛くなったことでとうとう火がついた…って感じなんじゃないかな」