「ねーねー!飯島さん!」
作業に集中しようと、再び手元の看板に向かおうとしたら、私達のすぐ側で別の看板の色塗りをしていたクラスメイトの岡田さんと山口さんが話しかけてきた。
「何?」
「あのさ。飯島さんて、元木くんと幼なじみなんでしょ?」
「うん。まぁ」
「元木くんてさ、茅野さんと付き合ってるかどうかって知ってる?」
興味津々と言った様子で、山口さんがひそひそ話を始める。
なぜそれを私に聞くのか……。
「……今のとこ、付き合ってはないと思うけど」
「なんだ〜!そうなのか〜!あの二人すっごくお似合いだから、付き合ってるのかと思ったのにな〜!」
「付き合ってたらビッグカップル誕生だったのにね」と残念そうに顔を見合わせる二人。
”お似合い”
”ビッグカップル”
確かに二人の言う通りなのに、また胸の奥で何かがひっかかる。
「でもきっと、あの二人が付き合うのも時間の問題だろうね〜。班も一緒だし、この文化祭でぐっと距離が縮まるんだろうなぁ」
仲良さそうに笑いながら話しているジロと茅野さんに、羨ましそうな視線を向ける二人。
つられて私も。



