次の恋活のミッションは恐らく、


“恋をしましょう”……だ。



いよいよ恋活も佳境に入ってきた。


俺が茅野に恋をしているように、美恋も裕也に恋をする。


そうすれば、俺達はまた“同等”だ。


俺が見てる景色を、美恋も見ることになる。


どっちが置いて行くことも、置いて行かれることも……ない。


今までずっとそうだったように、俺達は足並みそろえて歩いてく。


これからもずっと。


俺はそうして行きたい。


美恋と俺の間に距離なんていらない。



「ちゃんと考えてるよ」



俺に髪をいじられながら、美恋がそう答えた。


美恋の髪に触れていた俺の手が、その言葉にピクッと反応する。



「恋なんて、どうやったら出来るのかはわからないけど、出来るだけ頭の中が高峰くんでいっぱいになるようにしてるつもり」


「……ふーん」



美恋が後ろを向いてて良かったと思った。


何でもないふうに装ってるけど、内心穏やかじゃない。


このままじゃ、美恋が裕也を好きになるのは時間の問題だ。


だって、裕也はすごい良いヤツだから。


すごいカッコイイヤツだから。


それでいい……。