その後もお母さんからクラスのことや友達のことを聞かれたけれど適当に返して、自分の部屋に行った。

部屋の扉を開けるとほぼ白で統一された無機質な部屋。

窓を開けたままにしていたのか、白いカーテンが風で揺れている。

疲れた。そう小さく呟いて私はベッドにダイブした。

制服がシワになるとかどうでもよかった。少し休もう。そう思って私は目を閉じた。





5時半の夕焼けチャイムで目が覚めた。

窓の外では小さい子が「早く帰んないと怒られるよ!」笑いながら走っている音が聞こえた。

ボーとする頭をスッキリさせようと1回伸びをして、立ち上がる。

それと同時に、学校に明日までの講習の宿題のプリントを忘れたことに気づいた。

あーやらかした。心の中で落胆し、めんどくさいからやらなくていいかと考えたが引っ越してきたばかりだ。

変に目をつけられたら困る。私は必要最低限、財布と携帯だけをバックに入れ、階段を下りる。

お母さんに「学校に忘れ物したから取りに行ってくる」と伝え私は家を出た。