ぼんやり自転車を漕いで、気づいたら丘の上に着いていた。
こんな場所あったんだ。
一旦自転車から降り、私は携帯を開く。
1時。
学校を出たのは12時過ぎだから、結構遠くまで来てしまったのだろう。
ちゃんと帰れるかなと少し考えると、まぁいいやという答えが出た。
周りを見回すと、ひっそりと佇む、白い屋根を一本の太い柱が真ん中で支えているだけという簡単な作りの休憩所があった。
屋根の下にネジが錆びついている木のベンチ。
座るとギシッと軋む音がする。
周りに誰もいない静かなこの場所は、この世界に私以外に誰も居ないと思わせる。
そこから見える、下に広がるひまわり畑。
上には真っ青な空と絵に描いたような入道雲。
私は足を放り出して、ぶらぶらさせる。
風が吹いて、セーラー服の真っ赤なリボンが揺れる。
目を閉じて、空を仰ぎながら小さく息を吐いた。
こんないい場所なのに__
「こんにちは」
不意に後ろから声がして、驚きのあまりビクッと体が動く。
振り向くと、私と見た感じ同い年っぽい男の人がじっと私を見ていた。
夏なのに、焼けてない白い肌。
生まれつきなのか色素の薄い髪。瞳。
それが私を捕らえて離さない。
絞り出すように、言葉を紡ぐ。
「こ…こんにちは」
こんな場所あったんだ。
一旦自転車から降り、私は携帯を開く。
1時。
学校を出たのは12時過ぎだから、結構遠くまで来てしまったのだろう。
ちゃんと帰れるかなと少し考えると、まぁいいやという答えが出た。
周りを見回すと、ひっそりと佇む、白い屋根を一本の太い柱が真ん中で支えているだけという簡単な作りの休憩所があった。
屋根の下にネジが錆びついている木のベンチ。
座るとギシッと軋む音がする。
周りに誰もいない静かなこの場所は、この世界に私以外に誰も居ないと思わせる。
そこから見える、下に広がるひまわり畑。
上には真っ青な空と絵に描いたような入道雲。
私は足を放り出して、ぶらぶらさせる。
風が吹いて、セーラー服の真っ赤なリボンが揺れる。
目を閉じて、空を仰ぎながら小さく息を吐いた。
こんないい場所なのに__
「こんにちは」
不意に後ろから声がして、驚きのあまりビクッと体が動く。
振り向くと、私と見た感じ同い年っぽい男の人がじっと私を見ていた。
夏なのに、焼けてない白い肌。
生まれつきなのか色素の薄い髪。瞳。
それが私を捕らえて離さない。
絞り出すように、言葉を紡ぐ。
「こ…こんにちは」

