「私は今回の司会、審判を務めさせていただきます」

男性にしては高く、女性にしては低い声をした中性的な外見の女性は虚ろな目のまま、言った。

「ルールなんか、あってないようなもの、ですけれど、こんな、戦うだけの戦いにルールブックなんて、必要ないし、あってないようなもの、なんですけれど、ここでは、あなた方に、殺しあっていただければ、支障はございません、時間制限だって、ないです、民間人たちの場所まで行ったって、構いません、まあ、そこはあなた方に、お任せ致しますがね」

「それでは、START」


「いえーい!! Let's 殺し合い!! ってね!」


最初に動いたのは主催だった。

STARTの声が聞こえた瞬間に、間髪入れずに、歩夢の隣の人物が、貫かれた。

主催の持っていた短刀で、貫かれた。

「くぁ......は...?」


心臓を一突きで、即死。

18人中、1人死んだ。