お別れ会がお開きになり、春から別々の道に進む仲間たちと一言二言ずつ会話して回る兄を待つ母と私。


その間に母は私を連れて顧問である先生、つまりあなたのところへ行った。

「二年間、ありがとうございました。」
そう行ってお辞儀する母につられ、私もぺこりと頭を下げる。


「いやいやこちらこそです。ありがとうございました。」
そう言い終えたあなたはニコニコとしたまま目線を私におとした。

母はそれに気づき、
「この子、一番下の娘なんです。春から女子バスケ部に入る予定なのでまたよろしくお願いします。」

「え!そうなの?一緒に頑張ろうな。」