言葉はいつも想いに足りない


部長は通り行く沢山の人に
声をかけられていて
全ての人の名前を覚えていて
過去に交わした契約の話や
他愛ない会話まで
相手を不快にさせる事なく
誰からも慕われていて...。

ああ、こうゆう人の事を
出来る男って言うんだと思った。

でも、後ろにいる私は何も出来なくて
話しかけられても微笑み
会釈する事くらいしか出来なくて
パーティーに参加させてくれないなんて
文句を言ってた数時間前の自分を
叱ってやりたかった。