そうして私はアメリカに旅立った



お父様からは恋乃葉を連れてってもいいと言われたけど自分勝手に恋乃葉を連れて回れないと思って



なによりもその時の恋乃葉は風邪を引いて寝込んでいたから言うのを躊躇った



本当は何度も言おうとした



でも怖かった



断られるのが



大人になっていくにつれ恋乃葉も他の周りの人みたいに私に壁を作っていたから



これ以上距離を置かれるのは辛かった



だから言わないで行くと決めた



そして留学する日



留学が決まってから準備やら手続きなどで恋乃葉の所には顔を出せなかった



でも留学に行く前恋乃葉の顔を見たくて部屋に行った



でも恋乃葉は寝てた



息が荒く顔が赤い



まだ体調治らないんだ…



私は恋乃葉の頭を撫で



行ってくる。待っててね。



そう心の中で呟いた───