ヒカルさんが心配なんですよね。
傷ついて欲しくないから?


そう…かも。


でも、その男性は…
ヒカルさんを、理不尽に傷つけるような
人なんですか?


それは…ないと思う。


確かに、バツイチでお子さんがいるのは
ビックリするかもしれませんが…。

都合のいいように隠す人じゃないのなら、
どう受け止めるかは、ヒカルさんが
決めること…ですよね。


それは…そう思います。



ほんとは…
そこじゃないんじゃないですか?


え?


…千恵さんは…いいんですか?


まっすぐ見つめる目にドキッとする。


その人が…
ヒカルさんのものに…なるかもって。


千恵さんの…心が騒いでるんじゃないですか?




心臓が打つ。


頭は、違うと言ってるのに。



そんなわけ…ないと言う言葉が

なんで、出てこない?



あたしは…一体…どうしたいの。



その時、ヒカルが大きな声であたしを
呼ぶ声が聞こえた。

同時に、背中にヒカルの手を感じる。

ちいちゃん!!

振り向くと、息を切らし、真っ赤な顔してる
ヒカルが。

渡してきた…!
渡しちゃったよ、ちいちゃん…。


そ、そっか。頑張ったね。
もらってくれたんだね…。


すごいビックリしてたの。
でもね。メモ受け取ってくれて。
必ず、連絡しますから。って、言ってくれた。

どうしよう!ちいちゃん!!