ちいちゃん…ずっと、その人と?


あ、うん。なんだか気が合ったのと…
周りの熱気に少し疲れちゃったのとで、
2人でサボってた。

と、笑っている。

そっか。それなら、よかったね!
連絡先…交換するんでしょ?

ん?あー。そうなる…かな?と、
ちいちゃんが振り返ると、

後ろの男性は、照れたように
それはありがたいです。と、笑った。

ふふ。なんだか、お似合いだね!

いやぁ…としきりに照れる2人を見てたら、
あたしまで嬉しくなってきた。

すると、急にちいちゃんが、

ところで、ヒカルはどうだった?
と、聞いてきた。

うん…
それが、ちょっと複雑なことになってて…

喋りにくそうにしてるあたしを見て、
後ろの男性が、

僕、先に会場戻ってますね!と、
ペコっと頭下げて、歩いて行った。

あ…ごめん、ちいちゃん。

全然。
そんなことより、どうしたの?

少し心配そうな顔を見てたら、
同じように心配そうな顔をしてた、日向さんを
思い出した。


好きに…なりそうな人がいたの。


え?
…なんだ。それなら、よかったじゃないの。
あ、誰か他の人と仲良くしてたとか?


そうじゃないんだけど…。
その人…スタッフさんなんだよね…。


はい?参加者じゃなくて?


…うん。ちいちゃん…どうしよ。