小声で会話しながら診察室までの廊下を歩く。


最後に真田さんとアイコンタクトを取るとノックして扉を開けた。


「こんにちは。」
「こんにちは。」


診察室の野崎は俺達の顔を見ると笑顔を向ける。


「こんにちは・・・え~っと・・」


「私が真田でこっちが小西。」


「あ、そうでしたすみません。」


「すみませんね午前の診療が終わってお疲れの所。」


「いえ、この仕事は生きがいですから。
疲れなんて感じません。

むしろ家に帰ってからの家事や炊事の方が疲れを感じますよ。」