着いた。
すぐに通行人がいないこと、誰にも見られていないことを確認してじっと息を潜める。
本木氏には同情するが、
僕にとってはどうでもいい。
ただ感謝しかなかった。
“お辛いのにお話を聞かせてくれてありがとうございます”
と言いながら、
“殺す相手を提供してくれてありがとう”
と僕は心で本木氏に礼を言った。
彼は明後日まで就活で東京に行っている。
アリバイを作ってもらう手間が省けるので、なんとか彼が帰ってくるまでに殺りたかったが間に合いそうで良かった。
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