「俺ね・・熱出して寝込んでたんですよ。」
道すがら、
今回の依頼者 本木氏の話を思い出す。
「“桃缶が食べたい”・・・・そう言ったんです。
買い物から帰ってきたばかりの婆ちゃんに。
重たい荷物を抱えて俺の為に雑炊作ろうとしてくれた婆ちゃんに・・・。」
本木氏はいつもここまで話すと、
嗚咽を交えてしばらく何も話せなくなる。
幼少の頃、両親を事故で亡くした本木氏は、ずっと祖母と二人で暮らしていたそうだ。
そして事件は彼が高校生の頃、突如として起きる。
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