「フフッ・・フフッ・・・。」


考えれば考えるほど、

手で口元を押さえて無理矢理止めなければいけないぐらいの笑みが溢れてくる。


殺人中毒に冒される一方で、

僕の頭の中はいつも“警察との対決”という妄想で溢れていた。


そして対決の結果、いつも勝つのは僕。


僕は警察を甘く見ていたけど、どうやら彼らも僕の事を甘く見ていたようだ。




“鉄槌者は野崎心療クリニックに通う患者を基にターゲットを選んでいる”


“鉄槌者はターゲットを入念に調べ上げ、
絶対に証拠を残さず犯行を犯す“


“鉄槌者は被害者遺族の為に・・・”



・・とでも彼らは捜査しているのだろうが、

僕は正義の味方でもなければ、
世間の注目を集めたいわけでも無い。



「ただ人を殺したいだけなんだよ。」