固まった私と固まってる陽亮。
目の前には仁王立ちのサクラ、カエデ、ツバキがお揃いで……


「とりあえず、アズサ借りてく‼馬に蹴られようが地の果てまで飛ばされようが借りてくからね‼」


ハァーと長いため息を零し、立ち上がる。


「ちゃんと返せよ。それ俺のだから」

「人を物扱いすんなー‼
ってかどうしてここに？」

「つべこべ言わず、家行って着替えもってこーい」


強引に陽亮を運転手で私の家まで走らせて、訳わかんないまま着替えを持ち家を出る。


「アズサ、どこか行くの？」


ママが帰って来た気配につられ奥の部屋から顔を出した。


「えーっと……その私もよくわからな」
「こんばんはー‼今日はサクラの家に泊まりますのでご心配は無用です‼」


いつの間にか玄関まで入ってきていたカエデが私の言葉を受け継いでくれた。


そこで少し納得。サクラの家に泊まるわけだ。

ウンウン……ウ？
でも何故!?