あれは、ある秋のこと。
リア友 坂田彩姫(さかた あやめ)が、突然LINEのグループに私を招待した。
当然、彩姫の事だった為、入るだけ入ってみて気に食わなかったり合わなかったりしたら抜けよう。
そう思っていた。


ピコンっ着信音と共にバイブが鳴った。
誰かと見ると彩姫だった。

香緒ちゃん入ってくれてありがとう!
突然だけど今日午後遊びに行くから!

という内容だった。香緒ちゃん...こう呼ぶのは決まって彩姫だけ。私は嶺坂香緒里(みねざか かおり)
これに対して私は

入ったけど抜けたい時に抜けるから。
あまり私グループに入りたくない。
無駄に通知うるさいしデータ量食うし。
遊びに来るのはどうぞご勝手に。
ただし親に迷惑かけないようにしておいで。

そう返信した。

グループ入ったのはいいけど、何話すんだろ。
とりあえず、「よろしく」とだけ言っておこう。

よろしくお願いします。

ピコンっピコンっ
うわ。予想通り。この通知のラッシュ。
でも皆宜しくなど、挨拶の返信だった。
すると

自己紹介軽くこのグルのノートに書いてね!

彩姫からだった。
自己紹介...か。
とりあえず、
住んでる県、ニックネーム、歳、誕生日だけ書いた。
そして迷わず通知OFF。
じゃないととてもじゃないけどうるさすぎる。

そうすると、グループで私にメンションが付いた。
内容は、「追加してもいい?」
男の人だった。私は

追加してもいいですが、あまり話さないようであればしないで下さい。私からブロックすることなどはあまりしたくないので。

と送った。即座に既読返信が来て彼から追加が来た。

グループの人。よろしく。

と来た。そうすると写真が送られてきた。
なんだろうと思いみてみると上半身裸体で、鏡に向かってポーズしている写真だった。

気持ち悪。絶対この人無理だわ。
と思った。

これお風呂上がりの俺。
と来た。だからなんだよって不覚にも思ってしまった。

そうなんですか。かっこいいですね。
お世辞にも思ってないことを言ってみた。

あなたは写真送ってくれないんですか?
そう来た為、
私は写真撮りますが、あなたはネットでの方なので、簡単に信用して送るわけがありません。
悪用とかもこの世の中にはあるのに。
と送った。

へー。じゃあ俺を好きになったら送ってくれるわけ?絡んでる期間が長くなったら見せてくれるわけ?

と言われた。好きになるわけがない。こんな奴。
元からチャラ男は好きじゃないんで。と思っていた。

それはどうでしょう。絡みが長くても、嫌な人であれば送りません。そもそも好きにもならないと思います。

いいよ。望むところじゃん。俺のこと好きにさせてあげるから。

何言ってんの。こいつ。無理だわ。そう思っていた。