「俺は…
加恋ちゃんが出産だなんて、考えるだけで怖くなる…

でも、出来たのなら、俺だってそりゃ嬉しいよ。
でも、それでも、加恋ちゃんの事が心配なんだ。

出産って痛いんだろ?
出産で死んだりなんかしないよな?」


私はトオルさんの言葉が嬉しくて、トオルさんの首元に抱きついた。


「トオルさん、心配する事柄が早すぎるよ。
まずは産婦人科に行って、ちゃんと妊娠してるか調べてもらわなきゃ…」


すると、トオルさんは私を抱きかかえベッドに寝かせた。


「明日、病院へ行こう。
俺が日本一安全な評判のいい産婦人科に連れていくから。

加恋ちゃんとお腹の子が、無事に元気に生まれてくるのなら、俺はお金と時間を惜しまない。

明日は俺も休む!

そうだ、ソフィアに言って、育休を取れるよう頼んでみる。
ソフィアの事だから、一年くらい休みをくれそうだな」


い、一年??


「加恋、明日、病院での結果次第で、ニューヨーク行きは全てキャンセルにする。
それでいいだろ?」