「あの馬車に乗ろう!」
そう言って白兎が、白の馬車を指さす。
「そうですね…乗りましょうか…」
そう言えば、森を抜けてから1面真っ白。、…どうしてなんだろう…白兎さんは知ってるのかな…
「あの…白兎さん…どうしてこの辺一帯真白なんでしょうか…この辺の方々もアルビノの方が多いみたいですし…」
「ここは白の国だからだよ。横の赤の国へいけば赤髪は普通だしね…」
そう言って白兎はすこし俯き暗い顔をした。
「そうなんですね…」
そうこうしてる間に馬車が止まった。
「さっ!着きましたよ…」
馬車から降りて顔を上げてみると、真っ白で神秘的な綺麗なお城があった。
「行きますよ~着いてきてくださいね!!」
「分かりました…」
白兎の案内に沿って歩く。どこを見ても白。真っ白。服でさえも。
「さっ…ここが王女の部屋さ。ノックして入りな!」
コンコン
ノックを2回した。横の2人と同じように。
「誰だ?」
中からは、すこし弱いような声が返ってきた。
「王女様、Aliceを連れてまいりました。」
2人は声を揃えて私を連れてきたと言う。
「そうか…入れ。」
入室の許可を得た2人は半ば強引に私を王女の部屋へ押し込んだ。
「あっ!!ちょ!」
大きな声を出したせいか部屋に響く。
「そなたがAliceか?」
白髪で紫の目の王女が私へ近づく。
「あっ…はい…」
「そうか…よく来た。Alice、お主はここで暮らしてもらうぞ…」
「えっ…いやえ。。、?」
「ここで暮らせと言っている。暮らせ。」
すごく威圧の目でこちらを見る。
言い返せないほどに。
「暮らしますね…そうさせていただきます…」
そう言って一礼をした。誰だってあの威圧の目には勝てない。気がする。
「失礼します!王女様!!赤兎様からのお手紙です!!」
「赤兎…?あぁ、あの失敗作の国の…」
失敗作…?赤兎…?
「Aliceをこちらへよこせ…だと。。」
え。、?Alice…私…?
「失敗作の癖になにを…今すぐ軍を集めろ。こんなことを言ったばつじゃ。」