「いきなりどうしたの……?」
「いや、別に。
優梨が嬉しそうな顔してるなって思って。」
嬉しそうな顔?
「バスケが好きで仕方ないって顔。
優梨、バスケ好きなんだな。」
バスケが、好き。
心と身体が軽いのも、ワクワクするこの気持ちも全部バスケが好きって気持ちの表れ……?
私はまだバスケが好きって気持ちがあったの?
正直自分でも驚いている。
「ほら、やるぞー。」
彼が私を見て笑った。
それはやっぱり眩しくて。
だけど今は不思議と………
真っ直ぐ見つめられて、苦しさが増すどころかその感情がいっさい取り払われていた。



