たとえ君がいなくなっても私は忘れない






ーーー彼の後ろをついていくと、家から少し歩いたところに公園はあった。



半分は砂場で半分がコンクリートになっており、そこにバスケットゴールがあった。



「こんな公園あったんだ。」
「だろ?俺も初めて見た時びっくりしたんだよな。」



彼は長袖のポロシャツの袖をまくり、動きやすい準備をする。



袖をまくる姿といい、その格好といい、彼だと絵になって少しドキッとしてしまう。



……そりゃ人が自然と集まるか。



この整った容姿に、明るい性格だ。



そんな彼と私が一緒にいるなんて、本当におかしすぎるよね。



遠足委員で彼が私を指名してから、彼は男子から、私は女子から色々質問ぜめされるようになった。



誤解だと言えば絶対嘘だと言われ、無視できるわけがない。



今はもう落ち着いたけど、帰りに彼が私に『優梨、行くぞー!』と言ってきたせいでまたクラスは騒ぎ出した。



だから多分、明日また質問ぜめされることだろう。