たとえ君がいなくなっても私は忘れない





ーーーそれから数日経ったある日、部活が休みだったから放課後、彼と下見に行くことになった。



「ここからだとちょっと遠いな。」
「そうだね。」



いつもとは違う駅、場所に行っている上に隣に彼がいるから違和感しかない。



「初めて行くから楽しみだな。
自然豊かな場所だってホームページに書いてたし。」



今の彼は見た目より若く、まるで小さな少年のように笑っていた。



「いい歳して虫捕りとかまだ好きなの?」



少し嫌味っぽく言ったけど、からの笑顔は変わらない。



「逆だよ逆。
虫捕りとかしたことないから。」



「え?そうなの?」



絶対そういうことが好きだと思っていたから意外だった。