「私は仲良くなりたくない。
もう関わらないでほっといてよ。」
ここできっぱり突き放さないと、これからも面倒ごとになりそうだ。
本当に、一人でいいんだ。
家でも学校でも部活でも。
ずーっと一人で生きていけって、神様が言っているような気さえした。
「ほっとけない。」
なのに彼は、はっきりとそう言った。
こんな私をどうして構おうとするの?
疑問しか残らない。
ほっとけないって、彼が私の何をわかるっていうんだ。
底なしの明るさと優しさを兼ねあわせた彼は、きっと恵まれた家庭に育ったのだろう。
だからそんな良い人に育ったんだ。



