「でも、優梨を変えたのも全部桐原くんのおかげなんだよね。」
……颯汰。
颯汰の名前が突然出てきて正直驚いた。
でも、それと同時に嬉しかった。
私以外の誰かが、颯汰の存在を覚えてくれてたってことに。
「その、今は桐原くんとはどうなってるの……?
途中で転校しちゃったでしょ?」
少しためらいがちに聞く鈴香は多分何も知らない。
だから私はなんのためらいもなく、鈴香に話した。
「もう、颯汰はいないよ。」
と………。
今の私は、その現実を受け入れることしかなかったんだ。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…