そんなお父さんを見て、私は思わず笑みがこぼれる。



その言葉に、私の心は温かくなる。



私はこんなに大事にされて、愛されていたんだと気づくのにどれだけ時間がかかったのだろう。



ただ、お父さんは少し心配性なだけなのだ。
他より深く考えてしまう人なのだ。



「お父さん、また近いうちに来るね。」



私がそう言うと、少し間が空いた後にお父さんから「ああ。」というそっけない返事が返ってきたけどそれで十分だった。



そのお父さんの態度に、私とお母さんは目を見合わせて笑う。



「お父さんも素直じゃないんだから。」
「そうだね。でも十分伝わってるよ。」



「そうね。
お父さんは優梨のこと、大好きなんだから。


今もずっと優梨の心配してうるさいのよ?」



「え?そうなの?」



それは初めて聞いた。
心配、してくれてるんだ。