ーーー何も聞いてなかったかのように、感情を押し殺してリビングへ入る。
真っ先にお母さんが「おかえり」と言ってくれて、私も笑顔で「ただいま」と返す。
私が入ってからはお父さんもお姉ちゃんも黙り込んでしまい、お姉ちゃんは平然とスマホをいじっていた。
………ねぇ、何事もうまくいってるお姉ちゃんと私は違うの。
好きなことして何が悪いの?
勉強もやるときはやってる。
そもそも私立に行ったお姉ちゃんと公立に通う私は全然違うんだ。
それだけで勉強量が違う。
だからお姉ちゃんと一緒にしないでよ。
お姉ちゃんができたからって、私ができるわけじゃないんだよ。