わかってる。
この気持ちの大部分が妬みであることぐらい。
だけど明らかに二人の間には差があって
両親も当然わかってる。
「本当に優梨は大学行く気あるのかな。
それとも専門学校?」
お姉ちゃんは私がリビングのドアの前で立ってるなんて知らずにまだ話続けている。
「この間、どっかの大学行きたいって言ってたな。
だが優梨は将来どんな仕事に就きたいのか決まってないらしいから、本気じゃないだろう。」
お父さんもお姉ちゃんの質問に答えた。
……本気じゃない、なんて。
何を見てそう思ったの?
私の表情?
私、お父さんに話した時
真剣だったっていうのに。
全部全部、本気じゃないって思ったの?
将来の夢はなくても
大学で学びたい、勉強したいと思えたのに。
私にしては珍しく思った将来に向けての第一歩だっていうのに。
素直に悲しかった、悔しかった、苦しかった……。