恐る恐る隣を見ると……



「優梨、実は俺に気があるとか?」



なんて絶対にあり得るわけないことを口にして笑う彼がいた。



思わず睨みそうになったけど慌てて笑顔に戻す。



「びっ、くりしたぁ……。
友達になりたいな、とは思うかな。」



「何言ってんの?
俺たちもう友達になったじゃん。」



………いや、あんたが何言ってんのよ。



「え?なになに。
優梨ちゃん、桐原くんと知り合いなの?」



沙良ちゃんが目を丸くして驚いている。



そりゃ驚くよね。
転校生の彼に早速名前呼びされてるんだから。



私だって驚いてるし。