その後も自己紹介というか、質問の受け答えが続きクラスの中で彼の好感度はさらに上がった。



自己紹介が終わり、先生がまた話し始める。



「お前たちは三年で大事な時期だ。
受験生としての自覚を持ち………」



受験生、ね。



将来向けての大事な選択をしなければいけない最高学年。




………だけど残念ながら、私に夢はない。




それはあくまで夢がない、だけであって行きたい大学はある程度決まっている。



まあでも、行けるわけないと諦めている自分もいて。



理由は一つ。
学力が足りないんじゃなくて……




親の、反対だ。