「うわー、みんなの注目の的とか恥ずかしいな。」
なんて言って笑う彼は、眩しい太陽のような笑顔だった。
「桐原颯汰です。
えー、彼女は残念ながらいません。」
なんて聞かれる前に自分の情報を話し、クラスの一部で笑いが起こる。
「いないんだー。」
「意外だね。」
女子もそんな彼に少なからず好意を抱いているようだ。
まあ顔はかっこいい部類に入るのだろう。
その上よく笑うし。
「颯汰、今まで告白された人数はー?」
「それ言わなきゃいけない感じ?男の嫉妬で俺殺されるかも。」
「うわっ、嫌味か。
モテるって言いたいんだな?」
「ま、そういう感じ?
……って違うから。
モテないし。」
男子の質問にも難なく答える。
少し面白く返しているから、笑っている人が多い。
……なにも面白くないっての。



