たとえ君がいなくなっても私は忘れない





「ほら、早く。」
「………っ。」



だけど信じてみたいと思った。



夢でもいいから、目の前にいる颯汰の手を取って………



目の前にいる颯汰が私の手を優しく握った。
そして私の手を引いて歩きだす。



「じゃあみんな、本当にありがとうな。」



「今度奢れよ。」
「結婚式呼んだら許してあげる!」



「幸せにね!」
「本当に良かった……!」



颯汰の言葉に対し、みんながみんな笑っていた。
中には泣いている人もいて……



夢じゃ、ない?
今目の前にいるのは実物の颯汰?



だけど声をかけられなくて、颯汰の後ろをついていく。



会場を出ると、一台の車が停められていて颯汰に乗って、と言われたから何も言わずに助手席に乗る。



運転席に颯汰が乗り込んで、私を見て笑った。
優しい微笑み。