たとえ君がいなくなっても私は忘れない






「う、そ……」



そんなこと、あるわけないと思った。
そんなはずがないと。



「………うわっ、なんか恥ずい。
ちょっとこの演出クサすぎないか?」



喋った。
扉から入ってきた、男が。



その声は、その姿は



確かに私が大好きな颯汰のもので………。





「ほら、これぐらいがいいんだよ。
感動的だろ?


早く上田のところ行ってやれよ。」



「まあ、そうだな。」




笑った。
颯汰が、私の大好きな笑顔で。



なんで?
なんで目の前に颯汰が……



私の近くで止まる颯汰。



「ごめん、仕事帰りだからこんな堅い格好だけど………まあちょうどいいか。


行こう、優梨。」



私の前に手を差し出す颯汰。
夢?幻覚?



信じられない。