颯汰がくれたものって言ったら、みんな驚くんだろうなって思ったりもして。



そのまま映像を眺める。



しばらく流れた後、その映像は終了した。



みんな拍手を送る。
だけどまだ、会場の明かりはつかない。



と思ったら、前で立っている男に突然ライトが当てられた。



マイクを手に持つ男が口を開いた。



「みんなも憶えていると思うし、さっき映像でも流れてたけど今から颯汰の話をしようと思う。」



………え?



あまりに突然のことで、私は驚くことしかできない。



なんでいきなり……?



「颯汰は明るくて、バカだと思ってたけど実は賢くて運動神経も良くて………あいつは.マジで………クラスのムードメーカーだった……な………。


な、懐かし、い……」



そしたら急に泣き出すし。
本当にいきなり過ぎて状況がつかめない。



「おいおい泣くなよー。」
「お前が泣くべきじゃねぇだろ!」



みんなは笑顔で、その男に声をかけるし。



私は隣にいる沙良を見る。
そんな私の視線に気づいた沙良が私に笑いかけた。



「はい、じゃあ優梨これ持って。」
「え……?」



そう言って沙良に渡されたのはマイク。
なんで私が……?