ーーー「お邪魔します。」
一人暮らしの部屋。
いつもは一人なのに、今隣には……
颯汰がいる。
あの後、颯汰は泣く寸前の私を見て
「俺も帰りたくない」って言ってくれた。
多分迷惑をかけたと思う。
わかってるのに、嫌だという気持ちが勝ってしまう。
「颯汰、本当に大丈夫なの……?」
「うん。朝までに帰ればいいから。」
朝………一緒にいれる時間はほんのわずか。
「何か飲む?
お茶でも……」
「いらない。」
「え?でもせっかく来てくれたのに……」
「優梨がほしい。」
「………っ。」
その言葉に全身があつくなるのがわかった。
「嫌って言っても、もう遅いから。
俺を一人暮らしの優梨の家にあげたんだから。」
私たちはもう高校生じゃない。
子供じゃない。
年齢も、大人だ。
その言葉の意味が何を指してるかってことぐらいわかってる。



