「ありがとう。」
私だってそばにいたいから。
時間が許す限り、ずっと。
だから颯汰に送ってもらう。
そんな帰り道は静かだった。
お互い口を開けば止まらない気がして。
電車に揺られながら、隣に颯汰がいて
穏やかな時間が流れていた。
外はすっかり暗くなっていて、終わりの時間はもうすぐそばにある。
私の最寄駅に着いた。
二人で降りて、私が先導して家へと向かう。
その間も話さない。
話してしまえば多分、私は泣いてしまう。
それで颯汰に迷惑かけてしまう。
家が、見えてきた。
一人暮らしのアパートが。
家に入ると急な孤独感に襲われて、泣くんだろうなって今からでも想像できる。



