それは確かに颯汰の声で。
抑えていた涙がまた目に浮かぶ。
「な、んで……」
『それ、俺が聞きたいかなぁ。本気でびっくりしたんだからな!』
少しふざけたように、陽気に話す颯汰はあの頃のままだ。
「本当に、颯汰……?
なんでいきなり……」
『憶えて、くれてたんだな。
めちゃくちゃ嬉しかった。』
颯汰が電話越しで笑った気がした。
「そんなの、忘れるわけない………
颯汰だって憶えててくれてた。」
『うん。
忘れられないよな、優梨のことは。
ていうか忘れたくないっていうのが本音。』
久しぶりに名前を呼ばれ、ドキドキしてしまうってことは私は今も颯汰のことが好きなんだ。



