たとえ君がいなくなっても私は忘れない





「すいません、私お姉さんに迷惑かけるかもしれないです。」



「………え?」



「今の颯汰を見てしまったからには、もうほっておくことなんてできないんです。」



勇気、元気を与えてくれた颯汰に
今度は私が返す番だ。



「何言ってるの、優梨ちゃん。
私は最初からそうしてもらうつもりで呼んだんだから。」



そんな私の言葉を聞いて、満足そうに笑うお姉さん。



目は涙で濡れているのに、笑っていた。
本当に綺麗だと思った。



周りのみんな、颯汰のことを裕太さんと思ってる。



だけど私は………私とお姉さんはちゃんと颯汰として見てるからね。




「………っ、颯汰………!!」




お姉さんに背中を押され、私は好きな人の名前を呼んだ。



ずっと会えなくて、声を聞くこともできなかった。



正直もう会えないと思っていた。



だけどまた、こうして神様が巡り合わせてくれたんだと信じて………




会場が静かになって、注目される私。