それなのに颯汰は表情に出さず、真剣に私の話を聞いて答えてくれた。
私なんかよりずっと、苦しかったはずなのに………。
「だんだんと颯汰から笑顔が減っていって、ついには今みたいな颯汰になった時期もあった。
何に関しても無関心って感じで、全てに諦めてる感じだった。
そんな時、お父さんが颯汰に言ったの。
『お前はこれから裕太として生きろ』って。
だから、颯汰は………」
無関心、全てに対して諦めてた。
颯汰が言っていた、私と颯汰は似てるって言葉。
確かに私も全てに対して諦めてたし、似ていたかもしれない。
だけど自分を殺して他の人として生きろと言われた時、颯汰はきっと傷ついたと思う。
自分の存在をなかったことのようにされるんだ。
だから私なんかより颯汰の方がずっと……。
お姉さんの言葉が途切れ、涙を流していた。
そんなお姉さんに気づいたのか、周りが私たちを見てヒソヒソ話し始めた。
「あの、もう大丈夫です……!」
これじゃあ目立ってしまう。
それに、お姉さんが辛そうなのに無理矢理話してくれてるんだ。



