たとえ君がいなくなっても私は忘れない





「いやぁ、やっぱり桐原さんの息子さんの裕太くんはすごいね。」



「あの歳でもう次期社長としての自覚を持って過ごしているんだから。」



「もう仕事もこなしているんだろう?
さすが長男だなぁ。」



周りがヒソヒソと話し始める。



頭が、追いつかない。



裕太?
長男?



だって長男は今、植物状態で眠ってるってお姉さんは言ってた。



それで、今視界に映るのは確かに一番下の颯汰だ。



その上お姉さんは颯汰って言っていて……




「驚いた、よね?」




そんな時、戸惑う私を見てお姉さんが小さな声で話し始めた。



お姉さんの方を見るとやっぱり悲しそうな顔をしていた。



ドクンと、心臓が嫌な音を立てる。