たとえ君がいなくなっても私は忘れない





颯汰がマイクを手に取る。
そして、口を開いた。



「こんばんは。」



その声は表情と同様に冷たくて、素っ気なくて。
前の颯汰の面影が一つもなかった。



少し怖いと思ってしまうほど。



こんなにも颯汰は変わってしまったんだ。



私が前向きに生きようと思って、楽しんでいた大学生活。



その間に、颯汰はこんなに変わってしまうくらいの思いをしてきて………




「次期社長を務めさせていただきます、桐原 裕太(ゆうた)です。」




…………え?





颯汰の言葉を聞いて、一瞬頭が真っ白になってしまった。



それぐらい衝撃的だった。



だって、今颯汰はなんて………?
聞き間違い?



裕太って、言わなかった?