たとえ君がいなくなっても私は忘れない






颯汰のお父さんと言われた人が舞台に堂々と立ち、挨拶をした。



それから最後にこう言ったんだ。



「今から私の後継者である息子をみなさんに紹介して、挨拶してもらおうと思いますのでどうか温かく聞いてやってください。」



と……。



後継者、息子。



お姉さんを見れば、頷いていたからそれが颯汰なのだと思った。



颯汰のお父さんは舞台の端に移動した。
それから颯汰が入ってくるのをみんな待っている。



そして………




静かなこの会場で、
颯汰が出てくるのを見守っている中



足音が聞こえてきて………



「………っ。」



颯汰が、出てきた。



あれからずっと会ってなくて、さらに大人びていた颯汰が出てきた。



久しぶりに、見た颯汰の姿。



だけど嬉しいという感情なんて一切なく、逆に戸惑ってしまう。



あれが、本当に私の知ってる颯汰なの………?